SANSUIGO CHANNEL

みんなが見たい風景をつくるデザインー楽しい生き方と働き方の実験

95前川雄一・前川亜希子さん静岡県

配信日

前川雄一・前川亜希子有限会社まゑむき(HUMORABO/さゝまラボ)

デザイナー

前川雄一(まえがわ ゆういち)有限会社まゑむき 代表/デザイナー
前川亜希子(まえがわ あきこ)有限会社まゑむき/デザイナー

HUMORABO | 山ノ端ト空(さゝまラボ)

前川雄一:
1979年 三重県伊勢市生まれ。CM制作会社 / 広告のデザインプロダクション( グラフィックデザイン ) / インタラクティブ・クリエイティブ・カンパニー( WEBデザイン )を経て2014年独立。3年間フリーのデザイナーとして活動し、2017年3月、 有限会社まゑむきを設立。(会社は父親がはじめて立ち上げた有限会社をリノベーションして活用。)
2016年の暮れ、静岡県の山村に茶畑の真ん中にある空き家を購入しコロナ禍を機に放棄されようとした茶畑を譲り受けお茶づくりもはじめる。現在は東京と静岡の二拠点で、トコナツ歩兵団の一員として地域づくりにデザインで参加したり、福祉とあそぶ「HUMORABO(ユーモラボ)」、山村とあそぶ「さゝまラボ」など、デザインで社会課題と楽しく向き合う無責任な活動を続けている。

前川亜希子:
1978年 茨城県生まれ。明星大学生活芸術学科染織専攻卒業。2001年にテキスタイルデザイナーとして繊維メーカーのアパレルブランド「anetmonet」を立ち上げる。7年間ブランドディレクターを務めた後、グラフィックデザインの制作会社に転職。並行して障害者アートを使った商品の開発やプロモーションイベント、福祉施設のブランディング、講座運営などに携わり、2013年に独立。2015年よりデザインユニットHUMORABOとして活動。「福祉とあそぶ」をテーマに、福祉と社会のより良い関係づくりを探っている。現在は静岡と東京の二拠点で生活し、デザイナーと茶農家の二足のわらじで活動中。


東京と静岡の2拠点で活動する前川雄一さんと前川亜希子さん(まゑむき)のお二人に話を聞く。仕事の縁から始まった「福祉とあそぶ」をテーマとしたデザインユニット「HUMORABO」として東日本大震災をきっかけに南三陸の生活介護事業所「のぞみ福祉作業所」と共同で、手漉き紙「NOZOMI PAPER」の事業化やオープンファクトリーの活動を展開する一方、また別の仕事の縁から静岡県島田市の笹間という350人ほどの山村に家を購入、耕作放棄される茶畑を譲り受けたことを契機に「山村とあそぶ」をテーマに茶畑で遊び風景をつなぐ活動「SASAMARABO」を開始。現在は東京と笹間を拠点にしながら、南三陸やほかの地域を巡りつつ、"デザインで社会課題と楽しく向き合う" 。その地に移住し地域の一員となりその場を耕すやり方もあれば、雄一さんご自身が「無責任な活動」とプロフィールに書かれているように地域と一定の距離をたもちながら新しい空気を送り込み続けることもデザイナーにできることだろう。自然体で楽しんで周囲を巻き込みながら、人々が自走するのに必要な "プライドを持てる" デザインをし続けるお二人がこれから作り出す風景が楽しみになる回。