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文化人類学とデザイン – 多様な文化性からデザインの可能性が生まれる

84阿部 航太さん高知県

配信日

阿部 航太阿部航太事務所

デザイナー文化人類学専攻

1986年生まれ。埼玉県出身。2009年ロンドン芸術大学卒業後、廣村デザイン事務所入社。2018年同社退社後、「デザイン・文化人類学」を指針にフリーランスとして活動を開始
2018年から2019年にかけてブラジル・サンパウロに滞在し、現地のストリートカルチャーに関する複数のプロジェクトを実施。2021年にブラジル・ストリートのドキュメンタリー映画『街は誰のもの?』を発表。 2022年3月に高知県土佐市へ移住し、海外からの技能実習生と地域住民の交流づくりを目標とするわくせいPROJECT」を始める。近年はグラフィックデザインを軸に、リサーチ、アートプロジェクトなど活動の範囲を広げている。

高知県土佐市から、グラフィックデザインの業界からブラジル・サンパウロで街と人の関係性を記録した映画製作を経て、現在は高知県土佐市でデザインと文化人類学をベースとした活動に取り組む、阿部航太さんがゲスト。 廣村デザイン事務所でサインデザインやブランディングを仕事としていた阿部さんは、独立するにあたり何か新しい分野に取り組んでいきたい、と関心のあった文化人類学を実地で取り組むためブラジルに渡航。そこで人種や国籍などが完全にミックスされたブラジルの文化の多様性に触れ、グラフィティやスケードボードなど、そこに住む人々が街に文化を作っていくストリートカルチャーを追ったドキュメンタリー映画を製作した。ブラジルではルールやデザインの前に必ず人同士のやりとりが介在している公のあり方に感銘を受けたという。その後、日本における文化の多様性をどうやって作れるのか?という課題のもと、「海外からの技能実習生と地域住民の交流づくり」を課題として挙げていた高知県土佐市へ地域おこし協力隊制度を使って移住。現在リサーチと実際に交流が生まれる場とその仕組みづくりに取り組んでいる。